小学生が挨拶しないのはなぜ?恥ずかしがる子への教え方と叱らない声かけ

マンションの廊下で、近所の人に挨拶する母親の後ろに隠れて下を向く小学生の男の子

小学生が挨拶しない
親の後ろに隠れちゃう…

更新日 公開日 書いた人:ヒロ

まゆママ
小学生になってから、近所の人に会っても挨拶しなくなっちゃった…。どうしたらいいの?

どうも、ヒロです。

親は挨拶しているのに、横でわが子が黙ったままだと、相手にどう思われたか気になりますよね。

でも、今は親と一緒に会釈できれば十分なんです。

小学生になって挨拶しなくなるのは多くは恥ずかしい気持ちからで、恥ずかしいときは声より会釈の方が出しやすいんですね。

この記事では、挨拶しない理由と教え方や、叱ってもいいのか・何歳でできるようになるかを紹介します。

わが家の兄弟の話も交えて、叱らずに挨拶が身に付く関わり方が分かるので、読んでみてくださいね。

小学生の子どもが挨拶しないのは、なぜ?

保育園のころは言えていたのに、どうして?と不思議になりますよね。

子どもは挨拶を知らないのではなく、「恥ずかしい」「この人に挨拶していいのかな」という気持ちで、声が出なくなっていることが多いんです。

なので、まずは挨拶しない理由を知って、子どもの気持ちに合わせて声をかけると、少しずつ挨拶できるようになりますよ。

【1】恥ずかしい気持ちが出てくる

保育園のお迎えで、弟は元気に手を振り、小学生の兄は照れて小さく会釈している場面

わが家のお兄ちゃんも、保育園のころは大きな声で「さようなら」と言っていました。

でも今は、弟のお迎えに一緒に行くと、小さな声で恥ずかしそうに言うんです。

小学生になると、周りの目が気になって、照れくさい気持ちが出てくるんですね。

声が小さくなるのも、黙ってしまうのも、この照れくさい気持ちから来ています。

一度言えていた子が言わなくなるのも、よくあることなんです。

ここがポイント
小学生が挨拶しないのは、多くは恥ずかしい気持ちが出てきたからです。挨拶を忘れたと決めつけないであげましょう。

【2】相手や場所で、挨拶できたりできなかったりする

家族や仲の良い友達には言えるのに、先生や近所の人の前ではモジモジしてしまう子もいますよね。

慣れた先生や家族には言えても、たまにしか会わない近所の人には緊張してしまうんですね。

ママやパパが近くにいると照れて言えず、親のいない所ではちゃんと挨拶できている子もいます。

ここがポイント
相手や場所で挨拶できないのは、よくあることです。親の前の様子だけで「できない子」と決めないでくださいね。

【3】挨拶していい人か、迷っている

小学生は、防犯のために「知らない人とは話さない」と、学校や家で教わっていることがあります。

そのため、近所の人が「知っている人」なのか「知らない人」なのか分からず、子どもが迷って黙ってしまうこともあるんですね。

「同じマンションの〇〇さんだよ」と、挨拶していい人を親が教えてあげると、子どもも安心して挨拶できますよ。

ここがポイント
挨拶していい人か迷っている子には、「この人は知っている人だよ」と教えてあげましょう。

理由が分かったら、次はどう教えればいいかを見ていきますね。

手本を見せても挨拶しない子には、どう教えればいい?

親が先に挨拶して見せても、何度「挨拶は?」と言っても黙ったままだと、困ってしまいますよね。

子どもは「ちゃんと言わなきゃ」と思って緊張するほど、言葉が出にくくなってしまうんです。

なので、声で言わせようとするより、親と一緒に会釈できればいいと目標を下げてあげると、親子とも気が楽になりますよ。

【1】「ママの後にペコッとしようね」と、先に約束しておく

スーパーで母親が知り合いに挨拶し、手をつないだ男の子も一緒にペコッと頭を下げている場面

出かける前に「近所の人に会ったら、ママの後にペコッとしようね」と約束しておくと、子どもも心の準備ができます。

声を出さなくていいと分かると、子どもは「それならできそう」と安心できるんですね。

まずは、親の後にペコッとできれば大成功です。

ここがポイント
出かける前に、「ママの後にペコッとしようね」と約束しておきましょう。

【2】会釈ができたら、少しずつ声に近づける

挨拶は3つの段階で(親と一緒に会釈→親と一緒に小さな声で→自分から声で)

※出典:厚生労働省「保育所保育指針解説」

挨拶は、初めは言葉より、動作や表情が中心になることが多いものです。

声が出ないうちは、ペコッと頭を下げる・手を振る・にこっと笑う、で大丈夫です。

会釈ができたら次は小さな声で、そして自分から、と少しずつ段階を上げていけばいいんですね。

ここがポイント
声が出ない子は、会釈や手を振るのから始めて、少しずつ声に近づけましょう。

【3】後ろに隠れたら、無理に前に出さない

ママの後ろに隠れてしまったときは、無理に前に出さず、親が笑顔で挨拶すれば大丈夫です。

引っぱり出されると、子どもはさらに恥ずかしくなって、次も隠れたくなってしまうんです。

家に帰ってから「次はママの横でペコッとしてみようか」と話しておくと、次の一歩になりますよ。

ここがポイント
隠れてしまったら、無理に前に出さず、「次はママの横でね」と家で話しておきましょう。

【4】できたら、具体的に褒める

夕方の帰り道、手をつないだ母親が笑顔で話しかけ、ランドセルの男の子が照れて笑っている場面

小さな会釈でもできたら、「ペコッとできたね」とできたことを具体的に褒めてあげてください。

褒められると、子どもは「やってよかった」と思えて、次もやってみようという気持ちになります。

挨拶をして気持ちよかった、という体験が重なるほど、挨拶が身に付いていくんです。

その場で言えなくても、家に帰ってから「今日、ペコッとできたね」と伝えても大丈夫です。

ここがポイント
会釈でも小さな声でも、できたことはその場か家に帰ってから具体的に褒めましょう。

教え方が分かっても、うまくいかない日はありますよね。

挨拶しないとき、叱ってもいい?

相手の前で黙っていると、思わず「挨拶は!」と強く言ってしまいますよね。

でも、子どもは人前で注意されると、恥ずかしい気持ちでいっぱいになってしまうんです。

なので、その場では親が代わりに挨拶して、叱るのは控えてあげると、子どもも次に言いやすくなりますよ。

【1】人前で叱ると、かえって言えなくなる

エレベーターの前で、黙った男の子の肩に母親がそっと手を置き、代わりに近所の人へ笑顔で挨拶している場面

何度も声をかけるのは、ちゃんと挨拶してほしいからですよね。

ただ、相手の前で言われるほど、子どもは固まって声が出なくなってしまうことが多いんです。

相手の前で子どもが黙っていたら、肩にそっと手を置いて、親が笑顔で「こんにちは」と挨拶すれば大丈夫です。

ここがポイント
人前では叱らず、肩にそっと手を置いて、親が代わりに挨拶しましょう。

【2】強く言ってしまったら、後で「ごめんね」と伝える

つい「挨拶は!」と強く言ってしまう日も、ありますよね。

そんな日は、家に帰ってから「さっきは強く言ってごめんね」と、強く言ったことだけを謝れば大丈夫です。

そのうえで「次は一緒にペコッとしようね」と約束し直すと、子どもは安心して、次はやってみようと思えるんですね。

ここがポイント
強く言ってしまった日は、後で「ごめんね」と伝えて、次は一緒にしようねと約束し直しましょう。

【3】言えなかった日は、家で気持ちを聞く

夜のダイニングで、母親がうなずきながら、おやつを食べる男の子の話を聞いている場面

家に帰って落ち着いてから、「さっきはどうしたの?」と子どもの気持ちを聞いてみてくださいね。

「恥ずかしかった」「知らない人だと思った」など、理由が分かると、次の声かけを変えられます。

気持ちを受け止めてもらえると、子どもは大切にされていると感じて、気持ちが落ち着くんです。

ここがポイント
言えなかった日は、叱るより、家で「どうしたの?」と気持ちを聞いてあげましょう。

それでは、何歳ごろにできるようになるのかを見ていきますね。

何歳になったら、挨拶できるようになる?

小学生になったのにまだ言えないと、このままで大丈夫か心配になりますよね。

子どもは、挨拶をして気持ちよかった体験を重ねるほど、自分からしたい気持ちになっていくんです。

なので、挨拶は小学校の6年間をかけて身に付けていくものと考えて、焦らなくて大丈夫ですよ。

【1】小学1・2年生は、まだ挨拶を身に付けている途中

小学校で挨拶を身に付けていく(1・2年生は練習中・3・4年生は相手に合わせて・5・6年生は照れる時期も)

※出典:文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 特別の教科 道徳編」

小学校では、1・2年生のうちに、気持ちのよい挨拶を少しずつ身に付けていきます。

高学年でも、恥ずかしさで挨拶が出ないことがあるくらい、照れくさい気持ちは自然なものなんです。

つまり、小1で言えないのは、まだ挨拶を練習している途中なんですね。

ここがポイント
「何歳でできる」という決まりはありません。小1のうちは、練習している途中と考えましょう。

【2】家の外ではずっと話せないときは、相談する

挨拶はしなくても、学校で友達と話せているなら、心配しすぎなくて大丈夫です。

ただ、家ではよく話すのに、学校や園など家の外でずっと話せない状態が1か月以上続くときは、「場面緘黙」のこともあります。

場面緘黙は、自分で選んで話さないのではなく、不安が強くて話せない状態です。

心配なときは、お住まいの市区町村の子育て相談の窓口や、都道府県・指定都市の発達障害者支援センターに電話で相談できます。

ここがポイント
家の外でずっと話せないときは、一人で悩まず、子育て相談の窓口に相談しましょう。

挨拶しないと、周りからどう見られているかも気になりますよね。

挨拶しないのは、親のしつけのせい?

「親がちゃんと教えていないのでは」と思われていそうで、自分を責めてしまいますよね。

でも、挨拶しないのはしつけのせいではなく、子どもが恥ずかしい気持ちと向き合っている途中だからなんです。

なので、親が挨拶を続けているなら、自分を責めなくて大丈夫ですよ。

【1】きょうだいでも、挨拶する子としない子がいる

朝、アパートの前で父親が近所のおじいさんに笑顔で挨拶し、横でランドセルの男の子が小さく頭を下げている場面
まゆママ
挨拶もできない子だって思われてないか、気になっちゃう…。
フク
気になりますよね。でも、恥ずかしさや緊張は、しつけで決まるものではないんです。

わが家でも、弟は比較的よく挨拶をするのに、お兄ちゃんはあまりしません。

同じように育てていても、挨拶できるようになる時期は、子どもによって違うんですね。

ここがポイント
挨拶しないのは、しつけのせいではありません。自分を責めすぎないでくださいね。

【2】何か言われたら、「今、練習中なんです」と返せばいい

もし近所の人に「挨拶できないの?」と言われたら、「今、練習中なんです」と笑って返せば大丈夫です。

子どもが黙っていても、ママやパパが笑顔で挨拶を続けていれば、その姿はちゃんと子どもに伝わっています。

ここがポイント
何か言われたら、「今、練習中なんです」と笑って返して、親は挨拶を続けましょう。

まとめ

この記事のおさらい
  • 小学生が挨拶しないのは、恥ずかしい気持ちや、挨拶していい人か迷う気持ちが多くの理由
  • 相手や場所で挨拶できないのは、よくあること。親の前の様子だけで決めない
  • 出かける前に「ママの後にペコッとしようね」と約束しておく
  • 会釈や手を振るのから始めて、少しずつ声に近づける
  • 後ろに隠れたら、無理に前に出さず、家で「次はママの横でね」と話す
  • できたら、その場か家に帰ってから具体的に褒める
  • 人前では叱らず、強く言ってしまったら後で「ごめんね」と伝えて約束し直す
  • 挨拶は小学校の6年間で身に付けていくもの。小1は練習している途中
  • 家の外でずっと話せないときは、子育て相談の窓口に相談する
  • 挨拶しないのは、しつけのせいではない。きょうだいでも時期は違う
  • 何か言われたら「今、練習中なんです」と笑って返す

次に出かけるときは、「ママの後にペコッとしようね」と約束して、会釈が1回できたら褒めてあげませんか。

「やってよかった」が重なるうちに、子どもの挨拶も少しずつ声になっていきますよ。

情報元

  1. 厚生労働省「保育所保育指針解説」
  2. こども家庭庁「体罰等によらない子育てのために」
  3. 文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 生活編」
  4. 文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 特別の教科 道徳編」
  5. 厚生労働省「保育所保育指針」
  6. 文部科学省「障害のある子供の教育支援の手引」
  7. 日本不安症学会「場面緘黙(選択性緘黙)の多様性―その臨床と教育―」
  8. 発達障害情報・支援センター「発達障害者支援センターとは」