授業参観で手を挙げないのは大丈夫?子どもの気持ちと帰ってからの声かけ

授業参観の教室で、手を挙げる子どもたちの中、手を挙げずに後ろの親を見る男の子

授業参観で手を挙げない
分かっているのに、どうして?

更新日 公開日 書いた人:ヒロ

まゆママ
授業参観、うちの子は手を挙げなかった…。帰ってから、なんて声をかけたらいいの?

どうも、ヒロです。

分かっているのに手を挙げないと、見ていてがっかりしますよね。

「手を挙げて」と合図したり帰ってから注意したりして、気まずくなることもありますよね。

ただ、手を挙げないのはよくあることで、合図せずにノートなどの頑張りを見つけて伝えれば、親子で気まずくならずに済むんです。

子どもは親の前で緊張するので、責められるより頑張りを見てもらえる方が安心できるんですね。うちの長男も参観日、緊張した顔でこっちばかり見ていました。

この記事では、手を挙げない子どもの気持ちと、授業参観中の見方・帰ってからの声かけを紹介します。

今夜の一言から次の参観日まで、気まずくならない関わり方が分かるので、読んでみてくださいね。

授業参観で手を挙げないのは、よくあること?

手を挙げないのは、よくあることなので、それだけで心配しなくて大丈夫です。

手を挙げない子の中には、分かっていても恥ずかしくて挙げられない子がいるんです。

【1】分かっていても手を挙げない子は多い

まゆママ
ほかの子はみんな挙げてたのに、うちの子だけ…って思っちゃった。
フク
そう見えると、心配になりますよね。でも、同じように感じたお母さんは、本当にたくさんいるんです。

手を挙げる場面では、挙げない子がひと目で分かってしまいます。

そのため、「分かるけど自信がない」「恥ずかしくて言えない」子ほど、みんなの目が気になって困ってしまうんですね。

ここがポイント
授業参観で手を挙げないのは、よくあることです。挙げない=分かっていない、ではありません。

【2】手を挙げた回数で、通知表は決まらない

まゆママ
手を挙げないと、通知表の評価も下がっちゃうのかな…
フク
気になりますよね。でも、手を挙げた回数だけで評価が決まるわけではないんです。

評価で見られているのは、自分で考えて粘り強く学ぼうとしているかどうかなんですね。

なので、1回の授業で手を挙げなかったことを、成績と結びつけて心配しなくて大丈夫です。

ここがポイント
手を挙げた回数で、通知表は決まりません。授業参観の1時間だけで、成績を心配しなくて大丈夫です。

では、分かっているのに、どうして手を挙げないんでしょうか。

分かっているのに手を挙げない、子どもの気持ち

分かっているのに手を挙げないとき、子どもは「間違えたら恥ずかしい」「親が見ていて緊張する」と思っていることが多いんです。

その気持ちが分かると、親も「挙げて」と言いたくなるのを、少し我慢できるようになります。

【1】間違えたら恥ずかしい

いちばん多いのは、「間違えたら恥ずかしい」という気持ちです。

1年生の子でも、「もし間違っていたら恥ずかしい」と思っているんですね。

子どもは、答えが合っているか少しでも迷うと、みんなの前で言うのが怖くなるんですね。

ここがポイント
分かっているのに手を挙げないときは、間違えるのが恥ずかしいことが多いです。分かっていないと決めつけないようにしましょう。

【2】ママやパパが見ていて緊張する

参観日は、教室の後ろに親がずらりと並ぶ、いつもと違う日です。

普段は手を挙げる子でも、親の目があると緊張して、手が挙がりにくくなるんですね。

でも子どもは、「頑張っているところを見てもらいたい」という気持ちも持っているんです。

ちらちら親の方を見てくるのは、見てほしい気持ちと緊張が混じっている印なんですね。

ここがポイント
参観日は、普段より緊張する日です。親の方を見てくるのは、見てほしい気持ちの表れと受け止めましょう。

【3】自分で「挙げない」と決めている

中には、「発表はしないことに決めている」と話す子もいます。

こういう子は、自分の考えをみんなに知られるのが、少し恥ずかしいんですね。

子どもが自分から「挙げたくなかった」と話してくれたら、無理に理由を聞き出さずに「そうだったんだね」と受け止めると、子どもはほっとできます。

ここがポイント
自分で「挙げない」と決めている子もいます。理由を問いつめず、まずは受け止めましょう。

それなら、親はその場でどう見ていればいいんでしょうか。

授業参観中、親はどう見ればいい?

授業中の子どもは親の目を気にしているので、「手を挙げて」の合図はせずに見守るのが一番です。

そのうえで手を挙げた数ではなく、聞いている姿やノートを見ると、子どもの頑張りが見つかります。

【1】「手を挙げて」の合図はしない

まゆママ
分かってるのに挙げないと、つい「挙げて!」って合図したくなっちゃう…
フク
その気持ち、すごく分かります。でも、合図されると、子どもはかえって緊張してしまうんです。
授業参観で、父親に合図されて半分だけ手を挙げ、後ろを振り返る男の子

うちの長男は参観日、こっちばかり見てくるので、思わず「手を挙げて」とジェスチャーをしてしまいました。

すると、すごく中途半端に手を挙げたんです。

自信なさそうに半分だけ挙げる姿が、見ていてなんだか嫌だったんですよね。

でも今思うと、長男は自分で挙げたのではなく、言われたから挙げただけだったんです。

「手を挙げて」「発表して」と何度も言われると、子どもはかえって緊張して、体が固まってしまうことがあるんですね。

子どもに聞くと、参観日が嫌な理由に「発表しろとよく言われる」を挙げる子もいるんです。

子どもが振り返って目が合ったら、大きく反応せずに、小さくうなずくくらいで十分です。

それだけで、子どもは「見てくれている」と安心して、授業に戻れるんですね。

ここがポイント
授業参観中の「手を挙げて」の合図は、子どもの緊張を強めます。目が合ったら、小さくうなずくくらいにしましょう。

【2】手の数より、聞いている姿やノートを見る

授業参観で見つけたい3つ(聞いている姿・ノートの手元・分からないときの様子)

手を挙げたかどうかより、次の3つを見てみると、子どもの頑張りが見つかります。

1つ目は先生の話を聞いている姿、2つ目はノートや黒板を写す手元、3つ目は分からないときに隣の子や先生に聞けているかです。

たとえ手を挙げなくても、心の中で答えを考えて、授業に参加している子は多いんですね。

ここがポイント
授業参観では、手を挙げた数より、聞いている姿・ノート・分からないときの様子を見てみましょう。

見つけた頑張りは、帰ってからの声かけに使えます。

帰ってから、どう声をかければいい?

帰ってきた子どもは、「何か言われるかな」と身構えています。だから、手を挙げなかったことには触れずに、見つけた頑張りを伝えるのが一番です。

頑張りを見てもらえたと分かると、子どもは「次もやってみよう」と思えるんですね。

【1】「なんで挙げなかったの?」は言わない

授業参観のあと、父親に手を挙げなかったことを言われ、黙ってうつむく男の子
まゆママ
帰ってから「なんで手を挙げなかったの?」って、つい言っちゃいそう…
フク
つい言いたくなりますよね。でも、その一言で、子どもは責められた気持ちになってしまうんです。

うちも、帰ってから長男に手を挙げなかったことを言ったら、なんだか険悪な雰囲気になってしまいました。

子どもは、手を挙げなかったことを自分でも分かっていて、もう十分気にしているんですね。

大人になってからも、「なんで発表しなかったの?」と言われたのが「すごくイヤだった」と覚えている人がいます。

ここがポイント
帰ってから「なんで挙げなかったの?」と聞くのはやめておきましょう。子どもは、もう十分気にしています。

【2】見つけた頑張りを、具体的に伝える

夕ごはんの食卓で、父親が男の子に「ノート、ていねいに書いてたね」と声をかける場面

授業参観で見つけた頑張りを、「ノート、ていねいに書いてたね」のように具体的に伝えると、子どもの顔がぱっと明るくなります。

「すごかったね」より、見ていたことがそのまま分かる言葉のほうが、子どもは「見ててくれたんだ」と感じられます。

自分の頑張りを見てもらえたと分かると、次の参観日も「見てもらいたい」と思えるんです。

手を挙げるかばかり見ていて、頑張りを見つけられなかった日もありますよね。

そんな日は、「今日いちばん楽しかったことは?」と聞いて、話してくれたことを受け止めるだけでも、子どもは「ちゃんと聞いてもらえた」と安心できます。

ここがポイント
帰ってからは、授業参観で見つけた頑張りを1つ、具体的に伝えましょう。見つけられなかった日は、楽しかったことを聞くだけで大丈夫です。

【3】言いすぎたら、後で謝ればいい

まゆママ
でも、もう言っちゃったことがあるんだよね…
フク
言ってしまう日もありますよね。そのときは、後で謝れば大丈夫ですよ。

親に怒られたあと、「さっきはごめんね」と謝ってもらったことを、大人になっても覚えている人がいます。

謝ってもらえると、子どもは「自分のことを分かってくれている」と安心できるんですね。

言ってしまった日は、寝る前など落ち着いた時間に「さっきはごめんね」と伝えると、気まずさもほどけていきます。

ここがポイント
言いすぎてしまったら、落ち着いた時間に「さっきはごめんね」と伝えましょう。

手を挙げないことが続いて気になるときは、先生に聞いてみて大丈夫です。

心配なときは、担任の先生に普段の様子を聞いていい

子どもは参観日に緊張して、いつもの姿を見せられないことがあるんです。だから、気になるときは担任の先生に普段の様子を聞いてみるのが一番です。

普段の様子が分かると、親も、見に行った1時間だけで心配しすぎずに済みます。

【1】参観日だけで決めない

「個人面談では、授業中に手を挙げていると聞いていたのに、授業参観ではまったく挙げなかった」という子もいるんです。

親が見に来る日は、子どもにとってやっぱりいつもと違うんですね。

連絡帳や個人面談で、「授業中の様子はどうですか?」と聞くと、家では見えない姿を教えてもらえます。

ここがポイント
参観日だけで決めず、担任の先生に「授業中の様子はどうですか?」と聞いてみましょう。

【2】学校でまったく話せない状態が続くなら相談する

手を挙げないだけなら、ほとんどの場合は心配いりません。

ただ、ごくまれに、家では話すのに学校ではまったく話せない状態が続く子もいます。

これは手を挙げないのとは違い、心の緊張から、特定の場所で話せなくなっている状態のことがあるんです。

この状態は、まわりがその子に合った関わり方をすると、良くなっていくものなんですね。

学校で話せない様子が続くときは、担任の先生やスクールカウンセラーに相談してみましょう。

相談すると、学校と家で同じ関わり方ができて、子どもも安心できます。

ここがポイント
学校でまったく話せない状態が続くなら、担任の先生やスクールカウンセラーに相談しましょう。

最後に、参観日の親の気持ちの持ち方を紹介しますね。

授業参観の日、親が楽になる考え方

参観日にがっかりしてしまうのは、子どもに期待している証拠なので、そんな自分を責めなくて大丈夫です。

子どもも親に見てほしいと思っているので、1つ頑張りを見つけられたら十分と考えると、親の気持ちも楽になります。

【1】がっかりするのは、期待しているから

まゆママ
手を挙げないのを見て、がっかりしちゃった自分が嫌になる…
フク
わが子のことだから、つい気持ちが動きますよね。それだけ期待している、ということなんです。
参観日の夜、リビングで一人、マグカップを持って思い返す母親

授業を見たあと、がっかりしたりイライラしたりするお母さんは少なくありません。

がっかりするのは、子どもに頑張ってほしいと思っているからなんですね。

その気持ちを「挙げなさい」に変えずに、「頑張りを見つけよう」に向けると、親子で気まずくなりません。

ここがポイント
参観日にがっかりするのは、期待している証拠です。その気持ちを、頑張りを見つける目に変えましょう。

【2】参観日は、手を挙げる数を見る日ではない

本当は、子どもが学校でどんなふうに頑張っているかを見られる日なんです。

手を挙げたかどうかは、1時間の授業のほんの一場面にすぎないんですね。

そう思って見ると、親の「挙げてほしい」という焦りも、少しずつ落ち着いていきます。

ここがポイント
参観日は、手を挙げる数を見る日ではありません。その子なりの頑張りを見つける日と考えてみましょう。

まとめ

この記事のおさらい
  • 授業参観で手を挙げないのは、よくあること
  • 手を挙げた回数で、通知表は決まらない
  • 分かっているのに挙げないのは、間違えたら恥ずかしい・親が見ていて緊張する、などの気持ちから
  • 授業参観中は「手を挙げて」の合図をしない。聞いている姿・ノート・分からないときの様子を見る
  • 帰ってからは「なんで?」と聞かず、見つけた頑張りを1つ具体的に伝える
  • 言いすぎたら、落ち着いた時間に謝れば大丈夫
  • 気になるときは、担任の先生に普段の様子を聞いていい

次の参観日は、「手を挙げて」の合図をせずに、頑張りを1つ見つけるつもりで見てみませんか。

帰ってからその頑張りを伝えるだけで、参観日を親子で気持ちよく終えられるようになりますよ。

情報元

  1. 文部科学省 中央教育審議会「児童生徒の学習評価の在り方について(報告)」
  2. 京都教育大学 教育実践研究紀要「教師はなぜ授業中の挙手を好むのか」
  3. 文部科学省「障害のある子供の教育支援の手引」情緒障害